Brett Anderson自伝Afternoon With the Blinds Drawn翻訳ブログ

ブレットアンダーソンの自伝二巻目翻訳ブログ

AWTBD パート1 その1

ブレ様自伝翻訳いきます! 全く進歩の見られない素人のウンコ翻訳であることをご了承いただける方のみご覧ください! 原典読まれた方で明らかに違う箇所ありましたらご指摘お願いします。誤字脱字のご指摘もお願いします。

 

僕が書かないと言った本

 

小さなバスルームの朽ちた塗装は粉々で、湿気に侵食されて漆喰が剥き出しになり、白カビの小さなつぎはぎは手書きの小さな森のようにその繊細優美な灰白色の菌の細工を天井の弓形折り上げに広げていた。意地悪そうな見た目の羽根板の窓は脇道の黒い防水加工の屋根の上に現れ、それ越しに、雑草だらけの庭が裏にある煉瓦造りの家の列をちらりと見ることができた。錆びた自転車とドライヤーのロータリーと捨てられた家具の破片の廃棄場。下手くそに鋏で切られた出鱈目な像の湿った鋳型の継ぎ接ぎは、ブルタック(オーストラリア製の粘着シート)の小さな円が付着したボロボロの塗装にベッタリついていて、ひび割れた浅い浴槽の中にはテラピンが軽快に進み、彼の牢獄の放物線状のエナメルの壁を、旋回する悲しいダンスでちょこちょこと走っていた。バスルームのドアは、高い天井の蛇腹をつけた部屋に導く、小さな灯りのない廊下へと開かれ、蝋燭でできた影はぐるぐると回り、火は今にも消えそうだった。ガタガタと鳴るだらしなくくっついている床から天井まである窓は、錬鉄製のバルコニーを超えて見つめ、ノッティングヒルのムーアハウス・ロードの漆喰のファサードに覆いかぶさり、時折煌めくキッチンの灯りの微かな光は、奇妙な夜型の人間の存在を裏切りながら、彼ら独特の私的な夜の儀式の中を漂っていた。奇妙な見た目のガラスのネックレスはドアの鴨居に垂らされ、乾いて茶色に焦げたアーティチョークが、スレートグレーの見窄らしいソファーの横の小さなサイドテーブルの上のひび割れた陶器の椀の中に忘れられて鎮座し、僕らの周りにぶち撒かれたのは半分空のボトルと、裂かれたリズラ(フランスの手巻きタバコ)の殻と、吸い殻で膨らんだ灰皿だった。その夜は長いものだった。僕の旧友のアランと僕はほとんどの時間を喫煙して、「トゥー・ザ・バーズ」のデモ録音のカセットを聴きながら興奮して喋って過ごし、儀式がループする気ままさの熱狂に変わるまで何度も何度も巻き戻し、僕らの私的な取り止めのない思考に呆然と座り、隣人はうめき壁を殴り枕で耳を塞いだ。世界はゆっくりと動き、僕らの人生は再編成されながら、違う未来にちらりと見えた侘しい日常を超えて、約束と可能性で弾けた何か、それを何時間も座って感じ取りながら、音楽を聞いてぺちゃくちゃ喋り構想を練り計画を立て希望を抱き、期待に満ちたコイルの結目がきつく僕たちを結びつけていると感じた。